
ハワイ旅行を計画するなら、まずチェックすべきなのがESTA(エスタ)です。
ESTAとは「Electronic System for Travel Authorization(電子渡航認証システム)」の略で、日本国籍の方が短期の観光やビジネス目的でハワイ(アメリカ)へ渡航する際にビザなしで90日以内滞在するために必要な電子認証です。
申請はオンラインで完結しますが、入力内容の不備やタイミングによっては搭乗できないリスクもあるため、事前の準備が欠かせません。
近年、海外旅行への関心が高まる中でも、ハワイは常に人気トップクラス。美しいビーチや豊かな自然、温暖な気候に惹かれ、訪れる旅行者が年々増えています。たとえば、今年のゴールデンウィーク期間中のANAハワイ便予約数はコロナ禍前の1.2倍に達したというデータも。
そんな中で、スムーズな出発を叶えるために重要なのが「ESTA申請の正しい理解と準備」です。
この記事では、ハワイ旅行を控えた方のために、ESTAの基礎知識から申請手順、最新の注意点までをわかりやすく解説します。この記事を読めば、ESTAに関する不安を解消し、安心して常夏の楽園ハワイへ旅立つ準備が整うでしょう。
ESTA(エスタ)とは?

ESTA(エスタ)とは、Electronic System for Travel Authorization(電子渡航認証システム)の略称で、アメリカ合衆国国土安全保障省(DHS:Department of Homeland Security)によって運営されています。
このシステムは、ビザ免除プログラム(Visa Waiver Program:VWP)に参加している国(日本を含む)の国民が、短期の観光や商用目的でアメリカ(ハワイを含む)を訪問する際に必要となる事前渡航認証制度です。
ESTAが必要な理由とは?
アメリカでは、ビザ免除プログラム(Visa Waiver Program:VWP)という制度が設けられており、このプログラムに参加している国の国民は、一定の条件を満たせばビザを取得せずに短期間の渡航が可能です。日本もこのVWP参加国の一つに指定されています。
ただし、VWPを利用してアメリカ(ハワイを含む)へ渡航する場合は、事前にESTA(電子渡航認証)の承認を受けることが必須条件となります。
つまり、ESTAは「ビザ免除で渡航するための電子的な認証手続き」であり、これが承認されることで初めて、ビザなしでの渡航が可能になります。ESTAは、アメリカ政府が渡航者の安全性や入国の適格性を事前に確認するための重要なシステムなのです。
ESTAの期限と費用
| ESTAでハワイに滞在できる期間 | 最長で90日間。 |
| ESTAの有効期限 | 2年間。 |
| ESTA申請料 | 21ドル。 |
ESTA申請が必要な人・不要な人

ハワイ旅行を計画する際、自分がESTA申請の対象となるのかどうかを確認することが重要です。ここでは、ESTA申請が必要な人と不要な人について、具体的な条件を明記して解説します。
ESTAが必要な人の条件
| 日本国籍保持者 | 日本国籍を持っていることが必須条件です。 |
| 90日以内の観光・ビジネス目的での渡航者 | 渡航目的が観光、短期商用、通過のいずれかであり、滞在期間が90日以内である必要があります。 |
| 有効なパスポートを所持 | IC旅券(e-パスポート)を所持している必要があります。 |
| 過去に特定の国への渡航歴がないこと | 2011年3月1日以降に、イラク、イラン、スーダン、シリア、リビア、ソマリア、イエメンのいずれかの国に渡航または滞在したことがある場合、ESTAは利用できません。 |
ESTAが不要なケース:ビザを所持している場合
有効なアメリカのビザ(査証)を所持している場合は、ESTAを申請する必要はありません。ビザの種類によっては、90日以上の滞在や、観光・ビジネス以外の目的での渡航も可能です。
ESTA申請方法

ESTAの申請は、オンラインで簡単に行うことができます。ここでは、公式ウェブサイトと公式アプリからの申請方法をステップバイステップで解説します。
公式ウェブサイトからの申請方法
ESTAの申請は、アメリカ国土安全保障省の公式ウェブサイトから行うのが確実です。
トップページにある「新規に申請」ボタンをクリックします。
「個人申請」または「グループ申請」を選択します。家族やグループでまとめて申請する場合は、「グループ申請」を選択すると便利です。
免責事項を確認し、「確認しました」にチェックを入れ、「次へ」をクリックします。
パスポート情報、個人情報、渡航情報など、必要な情報を正確に入力します。
入力した内容をすべて確認し、間違いがないか確認します。
クレジットカード(VISA、MasterCard、American Express、Discover)またはPayPalで申請料21ドルを支払います。
申請が完了すると、申請番号が表示されます。この番号は、ESTAの申請状況を確認する際に必要となるため、必ず控えておきましょう。
申請画面のスクリーンショットと各項目の入力方法
ESTAの申請画面は英語表記ですが、ウェブブラウザの翻訳機能を利用することで、日本語で内容を確認しながら入力することができます。
各項目の入力方法については、公式ウェブサイトに詳細な説明が記載されていますので、そちらを参考にしてください。
家族まとめて申請する方法
家族でESTAを申請する場合、「グループ申請」を選択することで、まとめて申請手続きを行うことができます。グループ申請では、代表者がまず自分の情報を入力し、その後、他の家族の情報を追加していく形式となります。家族分の申請料もまとめて支払うことができます。
けいちゃん家族でハワイ旅行を計画したとき、少し不安だったのがESTAの申請でした。
一人ずつ手続きが必要なのかなと思っていたのですが、公式サイトで「グループ申請」という方法があることを知り、これを利用してみることにしました。
まず代表者である私が自分の情報を入力し、申請をスタート。その後、同じ画面で家族の分を追加登録していきます。名前やパスポート番号などを順に入力していくだけなので、思っていたよりずっと簡単でした。
家族4人分の申請をまとめて行えたうえに、支払いも一括で完了するので手間が少なく、とても便利です。
公式アプリからの申請方法
2023年6月より、ESTAの公式申請アプリ「ESTA Mobile」がリリースされました。スマートフォンから手軽に申請できるため、非常に便利です。
App Store(iOS)またはGoogle Play(Android)で「ESTA Mobile」と検索し、アプリをダウンロードします。
アプリを起動し、「新規申請」をタップします。
スマートフォンのカメラでパスポートの顔写真ページをスキャンします。これにより、パスポート番号や氏名、生年月日などの情報が自動的に入力されます。
スキャンで読み取れない情報や、渡航目的などの追加情報を入力します。
入力した内容をすべて確認し、間違いがないか確認します。
クレジットカードまたはPayPalで申請料21ドルを支払います。
申請が完了すると、申請番号が表示されます。この番号は、ESTAの申請状況を確認する際に必要となるため、必ず控えておきましょう。
アプリのアイコン画像
App StoreやGoogle PlayでESTAのアプリを探す際には、米国税関・国境警備局(CBP)が提供していることを確認しましょう。
パスポートの読み取り機能について
公式アプリの最大のメリットは、パスポートの情報をカメラで読み取れることです。これにより、手入力による入力ミスを大幅に減らすことができます。特に、パスポート番号や氏名などの重要な情報を間違えると、入国時にトラブルが発生する可能性があるため、この機能は非常に役立ちます。
アプリのメリット
| 入力ミスの防止 | パスポート情報を自動で読み取るため、手入力によるミスを減らすことができます。 |
| 手軽さ | スマートフォンからいつでもどこでも申請できます。 |
| 申請状況の確認 | アプリからESTAの申請状況を簡単に確認できます。 |
ESTA申請時の注意点


ESTA申請は簡単に行えますが、いくつかの注意点があります。これらの注意点を守ることで、スムーズな申請と、より安全なハワイ旅行の実現に繋がります。
偽サイトに注意
インターネット上には、ESTAの申請代行を謳う偽サイトが多数存在します。これらのサイトは、公式サイトと酷似したデザインで、申請者を騙して手数料を騙し取ろうとします。ESTA申請はあくまで自己責任で行う必要があります。
ESTA申請に不安がある場合、旅行代理店などに代行を依頼することもできます。ただし、代行業者を利用する場合は、以下の点に注意しましょう。
代行業者を利用する場合の注意点
| 信頼できる業者を選ぶ | 日本国内に店舗がある大手旅行代理店など、信頼できる業者を選びましょう。 |
| 手数料の相場を確認する | 代行業者の手数料は、業者によって異なります。事前に手数料の相場を確認し、高すぎる業者には注意しましょう。 |
| 個人情報の取り扱いを確認する | ESTA申請には、パスポート情報などの個人情報を提供する必要があります。業者が個人情報を適切に管理しているか確認しましょう。 |
手数料の相場
ESTA申請代行の手数料は、一般的に5,000円~10,000円程度が相場です。ただし、業者によって手数料は異なるため、事前に確認するようにしましょう。
時間に余裕を持って申請
ESTAの申請は、出発予定日の72時間前までに完了することが推奨されています。ESTAの審査には時間がかかる場合があり、申請が保留となるケースも存在します。特に、旅行シーズン中は申請が混み合うため、通常よりも審査に時間がかかることがあります。余裕を持って申請することで、出発前にESTAを取得できず、旅行をキャンセルせざるを得なくなるという事態を避けることができます。
審査に時間がかかる場合があること (保留になるケース)
ESTAの申請後、すぐに認証が下りることもありますが、申請内容によっては審査に時間がかかる場合があります。審査に時間がかかる場合、ESTAの申請状況は「保留」と表示されます。保留となる理由は様々ですが、過去の渡航歴や犯罪歴などが影響する場合があります。保留となった場合でも、通常は72時間以内に審査が完了し、結果が通知されます。
入力ミスに注意
ESTA申請で最も注意すべき点は、入力ミスです。特に、氏名、パスポート番号、生年月日などの重要な情報を間違えると、入国時にトラブルが発生する可能性があります。申請前に入力内容をよく確認し、間違いがないことを確認しましょう。
注意すべき項目
| 氏名 | パスポートに記載されている通りに、正確に入力しましょう。 |
| パスポート番号 | パスポートの顔写真ページの右上に記載されている番号を、正確に入力しましょう。 |
| 生年月日 | 月、日、年の順で、正確に入力しましょう。 |
ESTA申請後 (渡航準備)


ESTAの申請が完了したら、いよいよハワイ旅行の準備です。ここでは、ESTA申請後に必要な手続きや、渡航に必要な書類について解説します。
ESTAの認証状況の確認方法 (公式ウェブサイトまたはアプリ)
ESTAの申請後、認証が完了したかどうかを必ず確認しましょう。認証状況は、ESTAの公式ウェブサイトまたは公式アプリで確認できます。申請時に発行された申請番号とパスポート情報を入力することで、認証状況を確認できます。
認証番号の控えを印刷またはスクリーンショットで保存
ESTAの認証が完了したら、認証番号の控えを印刷するか、スクリーンショットで保存しておきましょう。入国審査の際に、認証番号の提示を求められる場合があります。
入国審査に必要な書類 (パスポート、航空券、税関申告書)
| パスポート | 有効期限が十分に残っているパスポートが必要です。 |
| 航空券 | ハワイから出国する航空券またはeチケットが必要です。 |
| 税関申告書 | 機内で配布される税関申告書に必要事項を記入し、入国審査官に提出します。 |
重要な注意点
ESTAの認証は、あくまでもアメリカへの渡航を許可するものであり、入国を保証するものではありません。入国審査官の判断により、入国を拒否される場合もあります。入国審査官の質問には正直に答え、指示に従いましょう。
ESTAに関するよくある質問 (FAQ)


ESTA申請に関して、よくある質問とその回答をまとめました。ESTAの申請で疑問が生じた場合は、まずはこちらを確認してみてください。
- ESTAの申請状況を確認するには?
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ESTAの公式ウェブサイトまたは公式アプリで、申請番号とパスポート情報を入力することで確認できます。
- ESTAの有効期限が切れた場合は?
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新たにESTAを申請する必要があります。有効期限が切れる前に、余裕を持って再申請することをおすすめします。
- パスポートを更新した場合、ESTAも再申請が必要ですか?
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はい、パスポートを更新した場合は、ESTAも再申請が必要です。ESTAは、パスポート情報と紐付けられているため、パスポート情報が変更されると、ESTAも無効になります。
- ESTAの申請が拒否された場合は?
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ESTAの申請が拒否された場合、ビザを申請する必要があります。アメリカ大使館に相談し、ビザの申請手続きを行いましょう。
ハワイ旅行のESTA申請ガイドまとめ


この記事では、ハワイ旅行に必要なESTA申請について、基礎知識から申請方法、注意点、よくある質問まで、網羅的に解説しました。ESTA申請は、ハワイ旅行をスムーズに楽しむための重要なステップです。時間に余裕を持って、正確な情報を入力し、早めに申請を済ませるようにしましょう。
ESTAに関する情報は、常に最新のものを確認するように心がけてください。アメリカ国土安全保障省の公式ウェブサイトや、在日米国大使館のウェブサイトなどで、最新情報を確認できます。
ESTAの準備を万全に整え、素晴らしいハワイ旅行をお楽しみください!


























