知らないと危険！オーストラリアの水の安全性・硬度・飲み方徹底解説

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広大な自然と多様な文化が魅力のオーストラリア。旅行や留学、ワーキングホリデーを計画されている方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんなオーストラリアの水事情について詳しく解説します。「オーストラリアの水道水は飲めるの？」「ミネラルウォーターはどこで買えるの？」
そんな疑問を解決し、オーストラリアでの滞在をより快適にするための情報をお届けします。

オーストラリアの水道水は本当に飲める？

オーストラリアの水道水は、ほとんどの地域で安全に飲用できます。しかし、地域や場所によって水質が異なり、硬度も大きく変わるため、注意が必要です。

地域によって変わる水道水の安全性

オーストラリアでは、都市部の水道水は厳しい基準のもとで管理されており、安全に飲むことができます。各地の水道局では定期的に水質検査が行われ、その結果は一般にも公開されています。都市エリアでは浄水技術も進んでおり、安心して利用できる環境が整っています。

一方、地方や内陸のアウトバック地域では、必ずしも水質が一定ではありません。地域によっては古い配管を使っていたり、水源が異なっていたりするため、水の味や安全性に差が出ることもあります。こうした場所では、飲用前に一度沸かすか、ミネラルウォーターを利用するのが安心です。

日本の水とどう違う？オーストラリアの硬度事情

日本の水道水は軟水が多いですが、オーストラリアでは地域によって水の硬度が異なります。
一般的に、東部や南部の都市では軟水に近い水が供給されていますが、西部や内陸部では硬水が多い傾向にあります。

硬水にはカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが豊富に含まれ、健康に良いとされる一方で、人によっては体に合わない場合もあります。
特に硬水を飲み慣れていない日本人は、オーストラリアで水道水を飲むとお腹を壊したり、便秘になったりすることもあるため注意が必要です。

もし体に合わないと感じた場合は、ミネラルウォーターを選ぶか、浄水器を利用するのがおすすめです。

オーストラリアの水に含まれる成分と安全性

オーストラリアの水道水は、トリハロメタンなどの有害物質についても世界保健機関（WHO）の基準に基づき、厳しく管理されています。
そのため、基本的には安心して利用できますが、古い配管を使用している建物などでは、微量のトリハロメタンが検出される可能性もあります。

もし水の安全性が気になる場合は、浄水器を設置するか、一度沸かしてから飲むとより安心です。ちょっとした工夫で、オーストラリアでも快適に安全な水を利用できます。

けいちゃん

シドニーに住む友人のAさんは、「普段は水道水をそのまま飲んでいる」と話します。ただし、「旅行で内陸の小さな町を訪れたときは、念のためミネラルウォーターを買いました」とのことでした。

地域で変わる！オーストラリアの水質と硬度分類

オーストラリアの水道水は、地域によって水質や味が少しずつ異なるのが特徴です。
水の「硬さ」は、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分がどの程度含まれているか（＝硬度）によって決まります。

下の表は、水1リットルあたりに含まれるミネラル量によって、どの分類に当てはまるかを示したものです。

水の分類	水の分類	硬度
軟水	60mg／L未満	～60
中硬水（中軟水）	60～120mg／L	60～120
硬水	121～180mg／L	120～180

都市ごとの水道水の硬度と分類

オーストラリアでは地域によって水質が異なり、都市ごとに硬度もさまざまです。以下は主要都市の水の硬度と分類の目安です。

都市	硬度（mg/L）	分類
シドニー	50〜60	軟水
メルボルン	10〜40	軟水
ブリスベン	100〜150	中硬水〜硬水
パース	120〜180	硬水
アデレイド	50〜130	中硬水〜硬水

けいちゃん

とくにメルボルンの水は硬度が低く、口当たりがやわらかいのが特徴です。クセがなく飲みやすいため、オーストラリアの中でも「水がおいしい都市」として知られています。

オーストラリアのおすすめミネラルウォーター｜人気ブランドと値段

オーストラリアでは、様々な種類のミネラルウォーターが手軽に入手できます。スーパーマーケットやコンビニエンスストアで、様々なブランドのミネラルウォーターが販売されています。

ミネラルウォーターの種類

炭酸が入っていない水は英語で「Natural（ナチュラル）」「Still（スティル）」「Spring（スプリング）」などと表記されることが多く、泡のあるものは「Sparkling（スパークリング）」と呼ばれます。

レストランで“Would you like some water?”と聞かれたら“Yes”と答えると、続けて「Still or sparkling?」とたずねられることがあり、有料のミネラルウォーターを注文する場合は希望の種類を伝えれば大丈夫です。

覚えやすいワンフレーズ
無料の水＝“Tap water, please”
炭酸なし＝Still / Natural / Spring
炭酸あり＝Sparkling

ミネラルウォーターのブランド・価格帯

オーストラリアでは、硬水・軟水・発泡水など種類豊富なミネラルウォーターが販売されており、硬度やブランドによって味わいもさまざまです。旅行中はいくつか試してみるのも楽しいでしょう。
ただし、オーストラリアは世界的にも物価が高い国として知られており、ものによっては日本の約2倍の価格になることもあります。特に外食時にレストランでお水を頼むと高くつくため、飲料水はスーパーマーケットで購入するのがおすすめです。

スーパーで購入した場合の価格例

（例）Woolworths Select Mountain Spring Waterの場合：

容量	価格	日本円換算（目安）
600ml	1〜2 AUD	約77〜154円
1L	1.65 AUD〜	約127円〜
1.5L	0.70 AUD〜	約54円〜

600mlサイズよりも1.5Lボトルのほうが断然お得。
さらに、600mlの24本入りパックはおよそ8.40 AUD〜（約630円〜）で販売されています。

長期滞在や家族旅行の場合は、旅行中の水分補給にこうしたまとめ買いを活用するのがおすすめです。スーパーで購入しておけば、外出時にも気軽に持ち歩けて経済的です。

代表的な飲料水

オーストラリアで手に入りやすい代表的な飲料水のひとつは、スーパーマーケットWoolworthsのプライベートブランド「Woolworths Select Mountain Spring Water」です。店ブランドなので比較的安価に買えるのが魅力です。
一方、知名度の高い「MOUNT FRANKLIN」はやや価格が上がり、1.5Lでだいたい3 AUD（約220円）前後するものの、品質が良くて飲みやすいと評判です。

ミネラルウォーターの購入場所

ミネラルウォーターは、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ガソリンスタンドなどで購入できます。

オーストラリアの大型スーパーマーケット、Coles（コールズ）やWoolworths（ウールワース）では、1.5Lのボトルが0.8ドル（約80円）ほどから販売されており、日本とあまり変わらない価格で購入できます。
一方、コンビニエンスストア（24時間営業ではないことが多い）では、600mLサイズが約3ドル（約300円）前後とやや割高になります。

硬水・軟水それぞれのメリットとデメリット

硬水（Hard Water）: 特徴：カルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が多い水。ヨーロッパやオーストラリア内陸部で多く見られます。

メリット	デメリット
ミネラルが豊富で、カルシウム・マグネシウムを効率よく摂取できるすっきりした飲み口で、ミネラルウォーターとしての満足感がある便秘改善など、体質によっては腸の働きをサポートすることも	日本人にはやや飲みにくく、苦味や金属っぽさを感じることがある赤ちゃんや胃腸の弱い人には刺激が強い場合も石けんやシャンプーの泡立ちが悪く、洗濯や髪がきしむことも

軟水（Soft Water）: 特徴：ミネラル分が少なく、口当たりがまろやか。日本やオーストラリアの一部地域で多く使用されています。

メリット	デメリット
クセがなく、誰でも飲みやすいご飯やお茶、コーヒーなどの風味を引き立てやすい肌や髪にやさしく、洗濯や入浴にも向いている	ミネラル補給にはあまり向かない味が軽く感じられ、物足りなく思う人もいる

オーストラリアの水が合わないと感じる理由と対策

硬度の高い水は、普段から軟水を飲み慣れている日本人には合わないことがあります。特に胃腸が敏感な方や小さなお子さんは、お腹をこわしてしまうこともあるため注意が必要です。

硬度の違いが日本人の体に与える影響

硬水に含まれるミネラル分は、腸の働きを活発にする効果があるため、便秘解消に役立つことがあります。しかし、過剰に摂取すると、下痢や腹痛を引き起こす可能性があります。

また、硬水は石鹸の泡立ちを悪くするため、肌が敏感な方は、肌荒れを起こしたり、乾燥しやすくなったりすることがあります。

オーストラリアで体調を崩さないための水分補給のコツ

オーストラリアで体調を崩さないためには、水分補給の仕方にも少し工夫が必要です。以下のポイントを意識してみましょう。

こまめな水分補給を心がけ: 喉の渇きを感じる前に、少しずつ水を飲むようにしましょう。乾燥した気候では気づかないうちに水分が失われやすくなります。
軟水を選ぶ: ミネラルウォーターを購入する場合は、体にやさしい軟水タイプを選ぶのがおすすめです。
一度に大量に飲まない: 一気にたくさんの水を飲むと胃腸に負担がかかることがあります。少量をこまめに飲むのが理想です。

硬水が肌に合わない場合のスキンケア方法

地域によっては硬水が肌に合わず、乾燥やつっぱりを感じることがあります。そんなときは、次のようなスキンケアを意識してみましょう。

軟水スプレーを使う: 洗顔後やシャワーのあとに、精製水や軟水タイプのミネラルウォータースプレーを軽く吹きかけると、肌の乾燥をやわらげることができます。
しっかり保湿する: 保湿力の高い化粧水やクリームを使って、肌のバリア機能を整えましょう。乾燥が続くと肌荒れしやすくなるため、重ねづけも効果的です。

硬水で洗顔すると皮脂が落ちすぎてしまい、化粧水のなじみが悪く感じることもあります。そんなときは、拭き取り化粧水や導入液（ブースター）を使うと、スキンケアの浸透がよくなります。

オーストラリアで困らないための水の豆知識

水が合わないときは浄水器が便利

オーストラリアで長期滞在する予定がある方は、浄水器の利用を検討するのもおすすめです。
浄水器を使うことで、水道水に含まれる不純物を除去でき、より安心しておいしい水を飲むことができます。

ただし、製品によっては硬度を下げる効果がないタイプもあるため、購入前に機能をよく確認しましょう。硬水が気になる場合は、「軟水化機能付き」や「ミネラル除去タイプ」を選ぶのがポイントです。

現地の節水ルール

オーストラリアは広大な国土のうちおよそ4割が砂漠で、起伏が少ない大陸性の地形のため降水が偏りやすく、慢性的な水不足が続いています。

節水を徹底する家庭も多く、「シャワーは10分以内」「洗濯は週1回まで」といった生活ルールを設けるシェアハウスやホームステイ先も見られます。
深刻な干ばつ時には庭の散水や自宅での洗車が禁止され、違反すると罰金が科されることがあります。

無料と有料？レストランでの水のサービス

オーストラリアの多くのレストランでは、水は無料で提供されるのが一般的です。
注文をしなくても、テーブルにピッチャー（水差し）が置かれていることが多く、自由に注いで飲むことができます。

けいちゃん

もしテーブルに水がない場合は、スタッフに「“Tap water, please”」と伝えれば、グラスウォーターを持ってきてもらえます。気軽に頼めるので覚えておくと便利です。

まとめ：オーストラリアの水を安全・快適に利用するために

オーストラリアの水事情についてご紹介しました。
多くの地域では水道水を安心して飲むことができますが、地域によって硬度や味が少し異なります。体に合わないと感じたときは、無理せずミネラルウォーターを選んだり、浄水器を利用したりするのがおすすめです。
現地の環境に少しずつ慣れながら、自分に合った方法で快適に過ごしてください。
こまめな水分補給を忘れずに、オーストラリアでの時間がより心地よいものになりますように。