
「神々の島」と称されるバリ島は、手つかずの自然と神秘的な雰囲気が魅力の人気観光地です。美しいビーチ、緑豊かなライステラス、荘厳な古代寺院など、数々の見どころが訪れる人を魅了します。
そんなバリ島を最高に楽しむためには、旅行前に現地の気候やベストシーズンを知っておくことが大切です。乾季と雨季によって表情を変えるバリ島は、訪れる時期次第で体験できる楽しみ方も大きく変わります。
この記事では、バリ島の気候の特徴やシーズンごとの過ごし方、おすすめの旅行時期を詳しく解説します。
バリ島の気候の基本

バリ島は熱帯性モンスーン気候に属しており、年間を通して温暖な気候です。大きく乾季(4〜10月)と雨季(11〜3月)の2つのシーズンに分けられます。
乾季(4〜10月) | 比較的雨が少なく、カラッとした晴天が続く過ごしやすい時期です。マリンスポーツやアクティビティを楽しむのに最適です。 |
雨季(11〜3月) | 雨の日が多く、湿度も高くなりますが、一日中雨が降り続くことは少なく、スコールのように短時間の激しい雨が降ることが多いです。雨季ならではのトロピカルフルーツを楽しんだり、スパやショッピングを楽しんだりするのもおすすめです。 |
年間平均気温は約28度で、月ごとの気温差はわずかです。ただし、雨季は湿度が高いため、体感温度は高くなります。
月ごとの気温と降水量のデータ
月 | 最低気温(℃) | 最高気温(℃) | 降水量(mm) |
---|---|---|---|
1月 | 25 | 31 | 285.2 |
2月 | 25 | 31 | 229.8 |
3月 | 25 | 31 | 124.5 |
4月 | 25 | 31 | 86.4 |
5月 | 25 | 30 | 45 |
6月 | 24 | 30 | 29.1 |
7月 | 24 | 29 | 23.8 |
8月 | 24 | 29 | 10.1 |
9月 | 24 | 30 | 19.4 |
10月 | 25 | 31 | 65.6 |
11月 | 25 | 31 | 101 |
12月 | 25 | 31 | 188 |
旅行前に、直近一週間の天気予報をこちらでチェックしておきましょう。
シーズン別おすすめの過ごし方

乾季(4〜10月)
乾季は、バリ島でアクティブに過ごしたい方におすすめのシーズンです。
- おすすめアクティビティ
-
マリンスポーツ(サーフィン、ダイビング、シュノーケリングなど)
乾季はカラッとしていて、マリンスポーツに最適な時期です。サーフィン、スキューバダイビング、シュノーケリングなど、さまざまなアクティビティを楽しめます。
雨季(11〜3月)
雨季は、バリ島でゆったりと過ごしたい方におすすめのシーズンです。
- おすすめ
-
グルメ、スパ、ショッピング
雨季でも、一日中雨が降り続くことは少ないため、グルメ、スパ、ショッピングなどを楽しめます。また、雨季はトロピカルフルーツが旬を迎えるため、美味しいフルーツを堪能できます。
シーズンごとの楽しみ方とイベント情報

ニュピ(3月頃)
バリ・ヒンドゥー教の新年にあたる特別な日で、「静寂の日」とも呼ばれます。ニュピ当日は外出や電気の使用が禁止され、空港も閉鎖されるほど島全体が静けさに包まれます。前日の夜には「オゴオゴ」と呼ばれる悪霊をかたどった巨大な人形が町を練り歩き、盛大に燃やされる儀式が行われます。ニュピの日は観光客もホテルから外出できませんが、都会では体験できない星空観察や静寂のひとときを楽しむことができます。
ガルンガン(210日に一度)
バリ暦に基づいて約210日に一度行われる祭りで、善(ダルマ)が悪(アダルマ)に勝利したことを祝います。村や街中には「ペンジョール」と呼ばれる竹竿の飾りが立ち並び、まるで島全体が祭りの舞台のように華やぎます。家々では祖先の霊を迎えるための供物が用意され、寺院では儀式が執り行われます。観光客にとってはバリの日常生活に根付いた信仰心と文化を間近で感じられる貴重な機会です。
クタ・ビーチフェスティバル(乾季開催)
デンパサール近郊のクタ・ビーチで行われる一大イベント。音楽ライブ、伝統舞踊、フードマーケット、サーフィン大会などが繰り広げられ、昼から夜まで大勢の人で賑わいます。観光客も気軽に参加できる雰囲気で、ローカルの人々と一緒にバリのエネルギッシュな文化とナイトライフを体験できます。乾季に訪れるならぜひチェックしておきたいイベントです。
旅行費用の目安と混雑状況

ハイシーズン(7〜8月、年末年始)
バリ島の観光需要が最も高まるのは、欧米の夏休みシーズンである7〜8月と、日本やオーストラリアからの旅行者が増える年末年始です。この時期はホテルや航空券の価格が大幅に上昇し、通常の1.5倍〜2倍程度になることもあります。人気のビーチリゾートや有名観光地は混雑し、レストランやアクティビティも予約必須となるため、早めの計画・予約が欠かせません。
一方で、天候は安定して晴れの日が多く、海や屋外観光に最適。費用は高くても「一番良い気候で最高の体験をしたい」という人にはおすすめのシーズンです。
ローシーズン(11月〜3月)
雨季にあたるこの時期は観光客が比較的少なく、ホテルや航空券が大幅に安くなるのが最大の魅力です。ハイシーズンと比べて30〜50%安く宿泊できるケースもあり、コスパ重視の旅行者に人気があります。観光地も空いているため、ウブドのライステラスや寺院をのんびりと散策できるのもメリット。
ただし、スコールに遭遇することも多いため、移動や屋外アクティビティは天候に合わせて柔軟にプランを組む必要があります。室内で楽しめるスパ・ヨガ体験・ショッピングなどを組み合わせれば、雨季でも快適に楽しめます。
バリ島旅行の費用シミュレーション(目安)
時期 | 航空券(往復) | ホテル(1泊) | 5泊7日合計(1人あたり) | 特徴 |
---|---|---|---|---|
ハイシーズン 7〜8月、年末年始 | 10万〜15万円 | 1.5万〜3万円 | 約18万〜28万円 | 旅行者が集中。晴天率高く、海や観光に最適。予約必須。 |
ミドルシーズン 4〜6月、9〜10月 | 7万〜12万円 | 1万〜2万円 | 約13万〜20万円 | 比較的過ごしやすい気候で混雑も控えめ。コスパ良し。 |
ローシーズン 11〜3月(雨季) | 5万〜9万円 | 7千〜1.5万円 | 約10万〜16万円 | 航空券・ホテルが安い。観光地が空いている。スコール注意。 |
混雑・価格の読み方
- ピーク:7〜8月/年末年始は料金1.5〜2倍・予約争奪。
-
ホテル・人気レストラン・スパ・ビーチクラブは事前予約が安心。
- 狙い目:4〜6月/9〜10月
-
気候良好&混雑控えめで満足度が高い。
- 節約派:11〜3月は航空券・ホテルが下がる。
-
流動的な天候に合わせやすいよう、柔軟に組み替え可能なプランが◎。
【時期別】バリ島旅行の注意点
モンスーン期(雨季)のスコール対策
- 予定は“屋外→屋内”の順で組む
-
午前に屋外観光、午後はスパ・カフェ・買い物などに回すと動きやすい。
- 予備日(バッファ)を確保
-
屋外アクティビティや離島ツアーは1日余裕を持たせる。
- 足元と道路事情
-
短時間の豪雨で一時的な冠水・渋滞が発生することあり。移動時間はゆとりを。
- 海況の変化
-
雨後は透明度低下や漂着ごみが出る日も。ビーチは当日の状況で選択。
海・アクティビティの目安
- サーフィン
-
乾季は西海岸(クタ〜ウルワツ方面)が好条件の日が多め。
雨季は東海岸(サヌール周辺)が狙い目になる日も。 - ダイビング/シュノーケリング
-
乾季寄りは透明度が上がりやすい。雨季は天候・海況に余裕を持った日程で。
その他バリ島での注意事項
高額なツアー料金の請求 | 現地の旅行会社などで、相場よりも高いツアー料金を請求される。事前に料金を確認し、複数の会社を比較検討することが重要です。 |
お土産の押し売り | 親切を装って近づき、高額なお土産を強引に売りつけようとする。興味がない場合は、はっきりと断ることが大切です。 |
両替詐欺 | 街中の両替所で、レートをごまかされたり、手数料を不当に高く請求されたりする。両替は、銀行や信頼できる両替所で行うようにしましょう。 |
バリ島旅行の気候まとめ

素敵な魅力が詰まったバリ島。乾季は陽光きらめく海と快適な観光、雨季は潤う緑と静かな時間。気候に合わせて行きたい季節を選べば、あなたらしい最高の旅が待っています。
混雑や予算も味方につけて、あなたに最適な旅程を。
